1. TOP
  2. 森田療法
  3. 脳科学
  4. ポール・D・マクリーン
  5. 「はからい」の原点?

「はからい」の原点?

最初の価値評価が誤っているとすれば、引き起こされた行動は、周囲の環境に見合わない行動となる可能性が高い。誤った価値評価から誘発された行動は森田療法では「はからい」というのではないだろうか。

東京大学教養学部哲学・科学史部会  哲学・科学史論叢第十三号 平成23年3月(77-101)
身体状態と意思決定  西堤 優

 森田療法の「はからい」は上記の意味がある。

人間の脳は、長い生物進化の歴史を内蔵している。人間が前期哺乳類から受け継いだ大脳辺縁系(情動脳)内で内部世界が外部世界に出会う場所が確信の座であり、この確信を定型化して表現したいという大脳新皮質(理性脳)の衝動は、人間が爬虫類から継承した大脳基底核群(反射脳)から生まれてくることを神経生理学的、臨床的研究によって示すことがこの本の主な目的である

三つの脳の進化 反射脳・情動脳・理性脳と「人間らしさ」の起源 ポール・D・マクリーン 著  法橋 登 編訳・解説 P12

 マクリーンの著書「三つの脳の進化」の前書きから引用したが、爬虫類脳(反射脳)を調べるのに、マクリーンはトカゲの行動を調べることから始めた。その行動の中に「転移行動」がある。

動物行動学では、遭遇した状況に適さない反復反応を転移行動と呼ぶ。鳥が恐怖におそわれたときなどに示す、くちばしによる頻繁な羽つくろいはその例である。

三つの脳の進化 反射脳・情動脳・理性脳と「人間らしさ」の起源 ポール・D・マクリーン 著  法橋 登 編訳・解説 P58

 「はからい」の原点なのだろうか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください