内的家族システム療法
シュウォーツが言うように、「人間は自分の健康を促進しようとする生得の衝動があるという基本的な見解を受け容れるならば、ある人が慢性的な問題を抱えている場合、自らの内に秘めたる資源を活用するのを何かが妨げていると言える。そう認めれば、患者を諭したり、彼らと対決したり、その心の隙間を埋めたりするのではなく、むしろ彼らと協働するのがセラピストの役割になる」。この共同作業は、すべての部分が歓迎されること、そして、現在どれほど自己システムを脅かしているように思えても、どの部分も(自殺衝動があったり、破壊的行動に走ったりする部分でさえも)、すべてシステムを守る方策として形成されたということを、内部システムに納得させることから始まる。
身体はトラウマを記録する 脳・心・体のつながりと回復のための手法 ベッセル・ヴァン・デア・コーク 著 柴田裕之 訳 P466
ベッセル・ヴァン・デア・コークがリチャード・シュウォーツを引用した部分。内的家族療法の説明である。
「人間は~」は森田療法では「生の欲望」にあたる部分と考えられる。
また、「不安」や間違った「とらわれ」も、その起源は「生の欲望」があって、よりよく生きようとしていることから始まるということ。動機はよくても、ベクトルがちょっと間違った方向に向いてしまったということである。
この文章も森田療法と類似する部分がある。