感情も知覚も一時的なものだ
体を意識すれば、私たちの内部の世界、すなわち生体の状況に接するようになる。自分の苛立ちや心配、不安に気づきさえすれば、物の見方を変えやすくなり、無意識の習慣的反応ではない、新しい選択肢が得られる。マインドフルネスによって、私たちは感情も知覚も一時的なものであることを悟る。身体的感覚に意識を集中して注意を払うと、情動が満ちたり引いたりするのを認識でき、それとともに、情動を制御しやすくなる。
身体はトラウマを記録する 脳・心・体のつながりと回復のための手法 ベッセル・ヴァン・デア・コーク 著 柴田裕之 訳 P340
森田療法では「感情の法則」というものがある。ある感情が湧き出ても、それにかかわらず流していると、その感情はなくなってしまうという法則である。その一つの方法がマインドフルネスと理解していいのだろうか?情動脳にアクセスするためには、身体を媒体とするのは間違いないと思う。