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焦点化ということ

 森田療法では「とらわれ」からの「脱焦点化」を一つの目標とする。焦点化というのは具体的に一体なんだろう、という話。

 ティモシー・ウイルソンの著書にはこうある。

 しかし、出来事が何を引き起こすか正確にわかっても、持続バイアスをおかしてしまうときもある。・・・私たちは、将来の出来事がまるで真空の中で起こるように考えがちである。そして、生活の中には、自分の注意を引いたり幸せに影響したりする活動が、他にもいっぱいあるのだということを思い出さない。これは、私たちが焦点化と呼ぶ傾向である。


自分を知り、自分を変える 適応的無意識の心理学 ティモシー・ウイルソン 著  村田 光二 監訳 P206

 ここで持続バイアスとは

 しかしながら、ある出来事に対する自分の反応がどのようなものかを知るだけでは十分とはいえないときが、しばしばある。その反応がどの程度持続するのかについても、知る必要がある。・・・しかし、私たちの感情予測は、しばしば持続バイアスを伴っている。持続バイアスというのは、将来の情動的出来事に対する反応の持続時間を、過度に見積もる傾向である。

自分を知り、自分を変える 適応的無意識の心理学 ティモシー・ウイルソン 著  村田 光二 監訳 P180

 つまり、何が起きるかわかっていても、その情動反応の持続時間に関して過度に見積もり、その周りの環境に関しては全く配慮していない、というのが焦点化の一つの特徴なのか。

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