釣り
NHKの「ドキュメント72時間」で宮崎のオオニベ釣りを取材していた。
オオニベは大きくなる魚で150㎝にもなるという。
年末年始の時期だけ浅瀬に近づくオオニベを浜から釣るのだが、釣り上げる確率は非常に低い。
なのに釣り人は竿を振って挑戦するという。
何日も粘って挑戦するプロももちろんいるのだが、
1日だけ集まって挑戦して帰っていくお互いに職業も知らないグループもある。
毎年釣りに来て、研究・工夫をして課題を持って帰るような人もいる。
釣れない釣りは人生そのものだ。
遠い目標も意外に近かったという結末がどの人にもあればと祈りたくなる。
先日、医者になってから大変お世話になった先生が急に逝った。
先生はほぼ引退してから、釣りを生活の中心に据えていた。
学会で会ったときに「自分も引退したら、今度は釣りの師匠になってください」と頼んでいた。
『釣りでは、宗八が少々、ソイ少々と蛸が釣れています』
先生からもらった葉書はクリニックのデスクのペン立ての奥の方にいつもちゃんと入れてある。