営業電話、その後
それから数か月が経った。
「先生、器械の電源が付かないんです」
「えー。大変だ。どうするー」
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「もしもし、いつもの器械屋さんですか?器械の電源が付かないんです。仕事にならないんで、早急に修理お願いします」
「先生のところ、買って10年以上経ってますね。でも、それ以前のものでも使っているところはあるので、持ち帰ってメーカーに頼んでみますよ。ところで、中古の良い器械もあるんですよ。現行機種でデモあがりなんですが、お安くしますよ。補償もついてますし、納品時にはもちろんメンテします」
「是非それでお願いします」
クリニックの懐事情を知っている器械屋さんは、まず新品など勧めないのである。ただ、いつもの器械屋さんの方が一枚上手かなとも思う。